わたしが生きたい社会ってどんなだろう?
そのヒントは、北欧にあるかもしれない。

わたしたちが北欧で見たこと、感じたこと、そして、語りたいこと。
大学生たちが現地よりお届けします。

【1周年記念】北欧がたりの1年を振り返る。そしてこれから。

2019年4月29日、1年前の今日。「わたしたちの北欧がたり。」をやろう!と決めて、企画を立ち上げました。早くも1周年。
私たちがこの1年で何をして何を思い、これから何をしていくのか、語ってみました!


わたしたちの出会い

「わたしたちの北欧がたり。」の企画が立ち上がった4月29日。その日に至るまで、どんな経緯で私たちが出会ったのか、整理します。

まず、ちかももの出会い。2018年8月、「デンマークに留学」「大学が一緒」という共通点のみで、知り合いの紹介で出会います。初めて会った日、「なんでデンマークなの?」「なんでフォルケ留学?」という話から日本の男女平等や投票率という話まで、初めましてなのに口がカラカラになるほどお互い熱く話したのを覚えています。
そしてちかが先に9月から欧州留学へ。1回しか対面では会ってないのにもかかわらず、定期的に電話を続けていました。その頃から、”デンマーク留学生コミュニティの構想”ができるなど、一緒に何かしたい!という思いが芽生えていました。


そしてなおゆうかの出会い。2019年2月、新学期が始まったコペンハーゲン大学の社会学部の留学生同士が交流するパーティーで、「日本人いるじゃん!」と話しかけたのが最初です。
その場では少し話して連絡先を交換しただけでしたが、そのあと留学生数人がサポート役の現地学生と組むグループがたまたま一緒でブランチを食べながら話をしたり、国際女性デーのマーチに一緒に参加したりする中で、社会に関心が高くて留学中に発信したいと思っている者同士、すぐに意気投合しました。

そして、ちかなおの出会い。2019年4月、ちかの高校時代の友人がなおと大学の友人という稀有な共通項から、「とにかく会ってみない?」と紹介を受けま。お互いに事前情報は一切なし。
コペンハーゲンのカフェでお互いが興味ある社会の話をしている中、ももとのメディア構想のメンバーにピッタリ!と思いつき、ももと電話を繋ぎます。この出会いが、4人を繋ぎ、わたしたちの北欧がたり。結成のターニングポイントになりました。


コペンハーゲンから少し離れたフォルケに通っていたももがコペンハーゲンに遊びに来た日、なおももが対面で出会います。ちか・なお・ももの3人でカフェで雑談。ちかが用事があって先に抜けた後、なおとももは屋外で夜まで喋り続け、その日別れた後の夜にはわたしたちの北欧がたり。の仮ウェブサイトが作成されました。

なおがゆうかを誘い、「わたしたちの北欧がたり。」が結成。何か楽しいことが始まるぞ!という高揚感でいっぱいの4月29日の夜でした。

わたしたちのデンマーク編

クローロップではじめまして(5月9日)

ちかが通っていたクローロップ・フォルケホイスコーレで、ちか・ゆうか・なおが集合。ももと電話をつないで初めて4人で対面しました。学校内を見て回ったり、夕食をデンマーク人の学生と一緒に食べて、ゆうか・なおは大学留学だったため、初めてのフォルケホイスコーレを堪能。

年下のデンマーク人たちが、自分の夢や社会の話をしてくれるのにすごく驚いたことを覚えています。4人でのミーティングでは、記事の書き方やロゴについて詳しく相談したり、話を聞きたい人や行ってみたい場所などを考えたり。

4人でどんなことがしたいかをワクワクしながら話しました。初のミーティングでここまで企画が進むのかと驚きでした。

ヴァイレで初めて4人集合(5月18日)

高校生ながら政党支部の代表をしているマティアスくんにインタビューをするため、コペンハーゲンからバスで3時間、ヴァイレに集合!この日が初めて4人で会う日でした。

ハンバーガーを食べながらお互いの話が盛り上がってしまって、インタビューの準備をあわあわとして…。このインタビューで「デンマークでは、若者も社会にスタンスを持っている」「日本では若者も政治から離れているし、政治も若者から離れている。政治だけのせいにせず、自分たちも何かしなければ」という発見をしたことが、その後の4人での若者・民主主義・政治をテーマにした活動の、原点になりました。(記事はこちら


翌日は移動して、ノーフュンスホイスコーレを訪問。日本人でフォルケの先生をしている、山本勇輝さんにお話を聞いて、デンマーク社会で見つけた良いものを、どうやって日本に取り込めるのか。デンマークと日本をつなぐヒントをいただきました。(記事はこちら


高校・ジュリアンくんにインタビュー(5月21日)

「若い世代がデンマークでどのように過ごしているのか」が、このころのテーマ。ちか・ゆうか・なおで2件の見学とインタビューをしました。高校生の友達にお願いして学校を見せてもらったとき(記事はこちら)は、英語の授業で、アメリカ社会について英語でグループ発表の準備をしている様子を見学。英語「を」学ぶのではなく既に英語「で」学ぶ授業スタイルにとても驚きました。


コペンハーゲン大学の学生部のような組織で活動するジュリアンくんにも話を伺いました。日本とは仕組みもその取り組みの影響力も全く違うことを教えてもらい、学生が政治や社会に対して働きかける姿を学びました。

大学を休学して活動に取り組んで、学生や政治にも働きかけるジュリアンくんの熱意が印象的でした。(記事は近日公開します!)

ロラン島合宿(6月28〜30日)

デンマークに留学する期間がバラバラだった私たち。みんなでデンマークで揃う最後の機会をつくるために「ロラン島合宿」を企画しました。

「ロラン島」はデンマークの南にある風力発電が有名な島。ロラン島在住のジャーナリストのニールセン北村朋子さんにインタビューさせていただきました。森の幼稚園や風力発電など、様々なところに連れて行っていただきました。(記事まだ出せていないので、今後出していきます🙏申し訳ないです...)


みんなで自転車サイクリングをしたり、海岸に行ってアイスを食べたり、ビール醸造所で美味しいビールを飲んだり、ホテルの前の湖で人生とか社会について語ったり...楽しい時間を過ごしました。



この合宿の夜中、みんなで語って頭が冴えて寝れなくなったももが、深夜1時から3時ごろにslackに「NO YOUTH NO JAPAN」構想を送りつけていました。インスタで中立でおもしろい選挙の教科書をつくって、投票行こうを気軽に呼びかけたい...!みたいな内容。最初の名前は「vote for future」だったみたい...!


最後に、みんなでコペンハーゲンに移動し、デンマークの学校で司書をしている、さわひろあやさんにお会いしました。(こちらもまだ記事出せていないです。申し訳ありません)おもしろい絵本の話を聴かせていただき、ジェンダー観や教育のお話ができて、楽しかったです😍

SFU(政党青年部)インタビュー(7月11日)

まだデンマークに残っていたももとなおは、日本の参議院選挙中、政党「SF」の青年部である「SFU」にインタビューに行かせてもらいました。当時、NO YOUTH NO JAPAN(参議院選挙で、投票しよう)というInstagramキャンペーンをはじめたばかり。アドバイスをもらったり、教育現場や財政面でのサポートや文化として政治参加が根付いている話を聞いたりなど、日本との違いを強く実感しました。
日本の政治制度にも関心を持ってくれて、色々と聞かれました...!笑(記事はこちら


SFUのサマーキャンプ(7月31日〜8月1日)

インタビューのご縁で、「実際の活動を見た方がイメージ湧きやすいのでは」と、SFUのサマーキャンプに招待してくれました。サマーキャンプは年に一度各地域のSFUの支部が集まる機会で、日中は政策についての議論やゲーム、講義などを行い、夜は毎日パーティーをするという三泊四日のイベントです。

100名ほどが集まっており、堅苦しい政治のイメージとはかけ離れた「10代から20代の若者の集まり」の雰囲気に驚きました。日本のサークルや学生団体のよう!デンマークでは、政党青年部がひとつのコミュニティとなっていて、青春を賭ける場所のような印象を受けました。

政党青年部は政治家の養成機関としての役割も担っているようです。デンマークで若く優秀な政治家が生まれる背景として、このようなコミュニティが多く存在していることもありそうです。

そのほかインタビュー

エフタスコーレ、政党青年部、ユースカウンシル、国民学校、保育園、学童、エコビレッジ など色々な施設にお世話になりました。
また、プライドパレードは、普段行くスーパーやコンビニ、銀行や行政など、街中が含め盛り上がっていて、日本との違いを感じました。

わたしたちの帰国後、日本編

7月から10月にかけて、メンバーはそれぞれの留学期間を終えて帰国。その間には、参議院選挙の際に盛況したNO YOUTH NO JAPAN の活動が忙しくなっていました。そんな中で、デンマークで考えてきたこと・経験したことをもっとシェアしたい、オフラインでもコミュニティを作っていきたいと思い、イベントを開催することにしました。

NO YOUTH NO JAPAN

デンマークで見た20代投票率8割越え、政治や社会課題に声をあげ、それをCOOLに楽しむ文化を作りたい!と、学びを実行して始めたのがInstagram政治メディア「NO YOUTH NO JAPAN」。
参議院選挙が始まりでしたが、社会的なトピックや政治について、U30世代に分かりやすく発信することに、たくさんの仲間と今も取り組んでいます。Instagramをチェックしてくださいね!

たくさんのゲスト記事を公開

わたしたちが留学中に出会ったたくさんの方が、わたしたちの北欧がたり。にゲストライターとして記事を書いてくれました。「それぞれが北欧で学んだことをシェアして、未来の社会のヒントを探す!」という北欧がたりのやりたかったことが、みなさんのおかげで実現することができました。
記事を書いてくださった皆さん、ありがとうございました!
(まだまだ募集していますので、記事を書いてみたいという方はお声がけくださいね!)









ミートアップ

Facebookグループ入ってくださっているに方に募集をかけ、集まってくれた方々とランチしながら、自由に北欧やデンマークその他興味のあることについても語るというフランクなミートアップを、表参道にあるデンマーク家具雑貨のお店”HAY TOKYO"で開催。

北欧留学経験者や、これから渡航する方、北欧社会に関心のある方々とゆる~くお話しできて楽しかったです。参加いただき、ありがとうございました!

留学報告会(11月2日)

デンマーク在住でたまたま帰国していた北村朋子さんと、スウェーデンの若者研究をしている両角達平さんという超豪華2大ゲストに加え、フォルケや大学留学を間を経験した3人の学生をパネラーにお迎えして留学報告会を開催しました。

今までブログを読んでくださっていた方を中心に、約40名の方が参加してくださいました。直接、感想を聞くことができてとても嬉しかったです。

新宿にある会場を小田急の担当者さんが貸してくださり、素敵な空間でイベントをすることができました。改めて自分たちの留学生活を振り返るよい機会となりました。


北欧社会を語ろうの会(北欧がたり×GLT)(大阪:2月16日、東京:3月17日)

学生向けスタディーツアーでデンマークを訪問しているGlobalLeaderToursと共催のイベントを開催しました。
私たちが「北欧に行ってみたい」と思ったのは、何かキラキラとしたものを北欧社会に感じていたから。そんなキラキラを、そうではない影の部分にも触れながら伝え、興味を持ってもらえたらなという思いで企画しました。


スピーカーとしてフォルケ留学を経験した2人の学生にも来てもらい、2人の話から改めて学ぶ事もありました。合計60名ほどの方々が参加。
少人数に分かれての質疑応答タイムも設け、参加者の方とお話しする時間がたくさんあったのが楽しかったです。(記事はこちら

わたしたちのこれから

4人全員が、大学生なのも残り1年。この1年間でどんなことがしたいか?北欧がたりがどうなっていきたいか?4月初めに開催した「オンライン北欧がたり合宿」で語り合いました。

・デンマークにもう一度行って、未来へのヒントを集めた雑誌をつくりたい!

帰国してからやったこと・考えたことがたくさんあるから、今だから見えることがあると思う。デンマークにもう一度4人で行って、インタビューや訪問で「未来へのヒント」をもう一度学びたい。その結果はきちんと冊子にまとめて、たくさんの人に共有できるようにしたい。

・デンマークのワークショップ集をつくりたい!

フォルケホイスコーレでの授業などで、デンマークの人は体感したり楽しみながら、みんなで学び合うのが得意だなと思った。日本でできるように、内容や方法をアレンジしたいよね。学校やイベントで参考にしてもらえるように、ワークショップ集にまとめたい。

・北欧への留学生や北欧の価値観が好きな人と、もっと繋がるイベント開催したい!

北欧を知っている人、北欧について考えたい人は、色んな興味の方向があるよね。幸福度、民主主義、環境、ジェンダー…。分野をしぼって深く追求する会をやってもいいし、ゲストの方の話を聞く機会もほしい。オンラインでフランクに語り合うのもいいかも!

・もっとデンマークで感じた価値観を語って、どうやったら日本で活かせるか考えたい!

北欧に興味を持って留学したり視察に行ったとしても、あまりにも日本と違ってどこから手をつけたらいいのやら・・・と途方に暮れてしまう。そのうち日本の日常生活や学校・仕事の忙しさで、北欧で感じたヒントがなかったことになる。

日本の良いところを残しつつ、どのような変化をつくっていけば、日本がもっと住みよい社会になるのか、一緒に考えたい〜!



記事では紹介できなかったたくさんのご縁があり、私たちはこの1年間活動することができました!本当に、ありがとうございました。
今後とも「わたしたちの北欧がたり。」をよろしくお願いします!