11月29日は、Fridays For Futureの全世界一斉開催の日。それに先立ち、前回9月20日に世界的に行われたFridays For Futureのレポートをお送りします!
わたしたちの北欧がたり。では、デンマーク・東京・大阪・京都・岡山の5都市でマーチに参加してきました!
本場デンマークのイベントではどのようなことが行われているのか?また今年活動が本格化した日本では、どのような雰囲気でマーチが行われたのか?各地の様子をレポートします。
スウェーデン総選挙前、学校に行く代わりに、「気候のための学校ストライキ」と書かれたプラカードを手に、国会議事堂の前に座り込みました。
その主張は、
たった一人で始めた行動は今や世界中に広がり、9月20日には世界130カ国で、一斉に気候変動に対する行動を訴えるためのマーチが行われたと言われています。
Climate justiceについての詳しい記事はこちら(https://hokuougatari.blogspot.com/2019/05/blog-post.html)
では早速、9月20日のレポートをお届けします!
企画や運営も学生が中心に行っており、広場に設置した野外ステージでさまざまなプログラムを用意していました。スウェーデンから来た7歳のアーティストや、気候変動に関するラップを披露するアーティスト。さまざまな形で自分たちの思いを表現します。
デモ行進は主催者の学生によって統率されており、とても平和的でした。写真の中の彼らの切実な表情を見れば、「わけも分からずただ楽しいからデモに参加している」わけではないことは明らかでしょう。
集会の中では、舞台横の大きなプロジェクターを使って気候変動の何が問題なのかをレクチャーする場面もあり、彼らが真摯にこの問題に向き合っていることが分かりました。
翌週の27日(金)の#FridayForFutureには、この学生たちのストライキに呼応して、「あなたたちが学校を休まなくてもいいように」と大人たちを中心とした集会が行われました。
わたしの通うクローロップホイスコーレというフォルケホイスコーレでは、これらのムーブメントに連帯して11月の1か月間を【VeganNovemer】として希望する学生たちで一緒にヴィーガン食にチャレンジすることに決めました。これまで、これほど大人数の学生がヴィーガン食を選んだことはなかったので学校としても大きな挑戦です。
シェフを新しく雇い、試行錯誤しながら学校全体で取り組んでいます。また、グレタさんの動画“How dare you”に呼応するため、全校生徒で“DARE TO CARE”の人文字を作りました。
デンマークではストライキの数日後に、気候変動に関する議論はヒステリーだと揶揄していた右派ポピュリスト政党(デンマーク国民党)が「2030年にCO2排出を70%削減」という目標を支持したというニュースが流れ、法案が年内中に成立する気運が見えています。
一方、日本でも近日グレタさんに注目が集まり、学校を休んでデモに参加する彼女のことを誹謗中傷する声が絶えません。しかし、大人たちがどれだけ馬鹿にしたところで、彼ら一人一人がこのムーブメントを作り上げ、大人を、そして政治・社会を、世界中を動かしているのだという事実は変えられません。
若い世代はもうすでに未来に向かって動き出しています。あなたは未来に向けて何か行動していますか?
驚いたのは、参加者の方々のバリエーションの豊富さ。2歳位の子供から、ずっと環境問題に取り組まれてきていた高齢の方、たまたま旅行に来ていた外国人の方まで、たくさんの人が参加していた印象です。
国際的なムーブメントと、渋谷という立地が相まってか、3分の1以上は外国人の方だったような気がしました。
\What do you want?/ \climate justice/ \When do you want it?/\now/
渋谷のど真ん中で叫びます。多くの外国人の方がいた東京だからこその掛け声で、リズム感もよく、クールにマーチすることができたんじゃないかなと思いました。
さらに、道行く人々が「なんだろう?」と目を向ける姿を見て、「マーチをする」というデモクラシーの魅せ方もあるのだなと学びました。日比谷ではなく渋谷という立地だからこそ、若者に「なんだろう?」と知ってもらうきっかけになったと感じています。
東京で2,800人。この数字は、多いでしょうか、少ないでしょうか。肌感覚としては多いと思いますが、国際的な都市と比較するとまだまだ。もちろん、マーチですぐに何かが変わるとは言えません。マーチに行かなくても、プラスチックバックを使わないとか、もっとできる行動はあるでしょう。
それでも、ここに集まった人は皆同じ思いを持っているんだ、そう勇気をもらえる場所なのかもしれません。小さいけれど、熱いエネルギーが集まったところから、何かが変わり始めるのかもしれません。
私も京都で受けた第一印象は、様々なバックグラウンドの方たちが集まったとっても多様な場だな、ということ。平日のお昼時にもかかわらず、小中学生、大学生、社会人と年齢も様々、国籍も様々な人たちが集まっている印象を受けました。パタゴニア京都店の方々もたくさん参加されていました。
マーチを主催していた大学生の話の中で、今回の京都でのマーチはあえて「若者対大人」の構図を作ることを避けた、ということを言っていました。たしかに私たち若い世代の方が気候変動の影響を受けるだろうし、いままでに対策を取ってこなかった大人に責任はあるかもしれません。しかし、そこで対立していても仕方がない。事実、若者だけでできることも少ない。それなら、知識やノウハウ、社会人としての経験の多い上の世代と協力して社会へのインパクトを大きくすることを目指すのも大事なことだなと感じました。
大阪では京都に比べてユースを全面的に出していました。隊列を組む時にもユース(自称)が前、大人世代が後ろ、という並び方をしました。掛け声のリズム感が同世代同士の方が合っていたり、声を出しやすく、歳が近いため周りの人と仲良くなりやすいこともあり、とっても明るく楽しい印象を受けました。
Frydays For Future Okayamaは、環境活動を行うNPOが中心となってスタートしたとのこと。「STOP気候変動!」などのフレーズをリーダーに続いて皆で言いながら、岡山駅周辺のメインストリートを約50分間で歩きました。
発起人は20代の方ですが、参加者の年代は様々。高齢の方からママさん、スーツ姿の男性、大学生まで幅広く参加していました。デンマークとは違って、学生よりは大人の方の参加が多かったです。写真を撮ったり様子を見ている方もいましたが、まだまだ参加者は大きな都市に比べて少なく、気軽に参加するのはちょっと難しいかもと感じました。
色々な人にこの活動が知られ、意義を理解して共感が高まること。またこのマーチ自体が楽しくてカッコいい社会活動として浸透し、多くの若者が参加したいと思えるイベントになっていくこと。2つが両輪で進んでいってほしいと感じました。
コチラから、無料でダウンロードできますよ!!自分の好きなデザインを選んでくださいね。
これを読んでくれたみなさん、もちろん一緒にマーチしてくれますよね?
わたしたちの北欧がたり。では、デンマーク・東京・大阪・京都・岡山の5都市でマーチに参加してきました!
本場デンマークのイベントではどのようなことが行われているのか?また今年活動が本格化した日本では、どのような雰囲気でマーチが行われたのか?各地の様子をレポートします。
Fridays For Futureとは
Fridays For Futureは、ストックホルム出身の16歳、グレタ・トゥーンベリさんが1年前に始めたアクションのことです。スウェーデン総選挙前、学校に行く代わりに、「気候のための学校ストライキ」と書かれたプラカードを手に、国会議事堂の前に座り込みました。
その主張は、
私たち子どもは大抵、大人に「こうしろ」と言われたことはやりません。大人と同じ行動をするだけです。そしてあなたたち大人は、私の未来のことをクソほども気にかけていません。だから、私もそうします。私は、気候のために、投票日までストライキをしますというものでした。
たった一人で始めた行動は今や世界中に広がり、9月20日には世界130カ国で、一斉に気候変動に対する行動を訴えるためのマーチが行われたと言われています。
Climate justiceについての詳しい記事はこちら(https://hokuougatari.blogspot.com/2019/05/blog-post.html)
では早速、9月20日のレポートをお届けします!
デンマークレポート(岡歩美)
デンマークのグローバル気候マーチには、翌週の9月27日と合わせて全体で1万5千人参加しました。11月になった今でもなお、その波は途切れることはなく、毎週金曜日の#FridayForFutureにはたくさんの人が広場に集いデモを行っています。
わたしがデンマークに来て何よりも驚いたのは、政権交代をした6月の国政選挙の大きな争点の1つが「気候変動」だったことです。気候変動に対する個人の選択としてヴィーガンやベジタリアン食を選ぶ学生も多く、学校もそれを尊重し、それぞれの食スタイルにあった食事を提供しています。
環境問題を専攻するコースの授業中には、地球の未来の姿を想像して学生全員が泣き出してしまうこともありました。わたしたちのスクールトリップ(修学旅行)の行き先や移動手段も、よりCO2を排出しない方法を選択し、飛行機移動を取りやめることになったのも驚きです。それだけ彼らにとって気候変動は、自分たちが責任を持つべき身近な問題なのです。
9月20日の金曜日、わたしも学校の授業を休んで一緒にストライキに参加してきました。コペンハーゲンにあるデンマークの国会議事堂・クリスチャンスボー宮殿前に、中学生から大学生が中心に集まりました。
中には学校を休んで参加している小学生もいましたが、教師や大人たちがリードするような様子は一切ありませんでした。
中には学校を休んで参加している小学生もいましたが、教師や大人たちがリードするような様子は一切ありませんでした。
企画や運営も学生が中心に行っており、広場に設置した野外ステージでさまざまなプログラムを用意していました。スウェーデンから来た7歳のアーティストや、気候変動に関するラップを披露するアーティスト。さまざまな形で自分たちの思いを表現します。
デモ行進は主催者の学生によって統率されており、とても平和的でした。写真の中の彼らの切実な表情を見れば、「わけも分からずただ楽しいからデモに参加している」わけではないことは明らかでしょう。
集会の中では、舞台横の大きなプロジェクターを使って気候変動の何が問題なのかをレクチャーする場面もあり、彼らが真摯にこの問題に向き合っていることが分かりました。
わたしの通うクローロップホイスコーレというフォルケホイスコーレでは、これらのムーブメントに連帯して11月の1か月間を【VeganNovemer】として希望する学生たちで一緒にヴィーガン食にチャレンジすることに決めました。これまで、これほど大人数の学生がヴィーガン食を選んだことはなかったので学校としても大きな挑戦です。
シェフを新しく雇い、試行錯誤しながら学校全体で取り組んでいます。また、グレタさんの動画“How dare you”に呼応するため、全校生徒で“DARE TO CARE”の人文字を作りました。
一方、日本でも近日グレタさんに注目が集まり、学校を休んでデモに参加する彼女のことを誹謗中傷する声が絶えません。しかし、大人たちがどれだけ馬鹿にしたところで、彼ら一人一人がこのムーブメントを作り上げ、大人を、そして政治・社会を、世界中を動かしているのだという事実は変えられません。
若い世代はもうすでに未来に向かって動き出しています。あなたは未来に向けて何か行動していますか?
東京レポート(瀧澤千花)
東京は17時から。約2800人が参加し、渋谷周辺を1周しました。スタートは国連大学です。驚いたのは、参加者の方々のバリエーションの豊富さ。2歳位の子供から、ずっと環境問題に取り組まれてきていた高齢の方、たまたま旅行に来ていた外国人の方まで、たくさんの人が参加していた印象です。
国際的なムーブメントと、渋谷という立地が相まってか、3分の1以上は外国人の方だったような気がしました。
\What do you want?/ \climate justice/ \When do you want it?/\now/
渋谷のど真ん中で叫びます。多くの外国人の方がいた東京だからこその掛け声で、リズム感もよく、クールにマーチすることができたんじゃないかなと思いました。
さらに、道行く人々が「なんだろう?」と目を向ける姿を見て、「マーチをする」というデモクラシーの魅せ方もあるのだなと学びました。日比谷ではなく渋谷という立地だからこそ、若者に「なんだろう?」と知ってもらうきっかけになったと感じています。
「学校にポスターが貼ってあって。わたしたちの高校はそういうのに敏感な子が多くて、SNSでシェアして知ったりしています!学校も近かったので、みんなで参加しました。」 |
それでも、ここに集まった人は皆同じ思いを持っているんだ、そう勇気をもらえる場所なのかもしれません。小さいけれど、熱いエネルギーが集まったところから、何かが変わり始めるのかもしれません。
京都レポート(高槻祐圭)
京都は今年3月に行われた第一回目のグローバル気候マーチの時からの主催地です。当時Fridays For Futureのムーブメントを知る日本人は今よりももっと少なく、参加者が100人もいませんでした。しかしメディアに取り上げられたり、マーチ以外のイベントも主催するなどして、少しずつ参加者が増えているようです。今回のマーチにはおよそ300人が参加しました。私も京都で受けた第一印象は、様々なバックグラウンドの方たちが集まったとっても多様な場だな、ということ。平日のお昼時にもかかわらず、小中学生、大学生、社会人と年齢も様々、国籍も様々な人たちが集まっている印象を受けました。パタゴニア京都店の方々もたくさん参加されていました。
マーチを主催していた大学生の話の中で、今回の京都でのマーチはあえて「若者対大人」の構図を作ることを避けた、ということを言っていました。たしかに私たち若い世代の方が気候変動の影響を受けるだろうし、いままでに対策を取ってこなかった大人に責任はあるかもしれません。しかし、そこで対立していても仕方がない。事実、若者だけでできることも少ない。それなら、知識やノウハウ、社会人としての経験の多い上の世代と協力して社会へのインパクトを大きくすることを目指すのも大事なことだなと感じました。
大阪レポート(高槻祐圭)
大阪では17時からの開催。京都の終了後、大阪でも参加してきました。小雨が降った止んだりするような悪天候のなか、こちらも前回6月の約80名の参加者数をはるかに超える300人以上の人たちが参加しました。夕方の開催だったこともあり、京都に比べて高校生などユース世代の参加が多かったです。大阪では京都に比べてユースを全面的に出していました。隊列を組む時にもユース(自称)が前、大人世代が後ろ、という並び方をしました。掛け声のリズム感が同世代同士の方が合っていたり、声を出しやすく、歳が近いため周りの人と仲良くなりやすいこともあり、とっても明るく楽しい印象を受けました。
岡山レポート(黒住奈生)
岡山は今回が初開催。16:30のスタートに、想定を上回る約50人が集まりました。Frydays For Future Okayamaは、環境活動を行うNPOが中心となってスタートしたとのこと。「STOP気候変動!」などのフレーズをリーダーに続いて皆で言いながら、岡山駅周辺のメインストリートを約50分間で歩きました。
発起人は20代の方ですが、参加者の年代は様々。高齢の方からママさん、スーツ姿の男性、大学生まで幅広く参加していました。デンマークとは違って、学生よりは大人の方の参加が多かったです。写真を撮ったり様子を見ている方もいましたが、まだまだ参加者は大きな都市に比べて少なく、気軽に参加するのはちょっと難しいかもと感じました。
色々な人にこの活動が知られ、意義を理解して共感が高まること。またこのマーチ自体が楽しくてカッコいい社会活動として浸透し、多くの若者が参加したいと思えるイベントになっていくこと。2つが両輪で進んでいってほしいと感じました。
11月29日は気候マーチへ!
いかがでしたか?デンマークも含めた5都市でのfridaysforfutureレポートでした。日本ではまだまだ影響力は弱いですが、気候変動は紛れもない事実。世界中の同世代が働きかけ始めている中で、わたしたちが環境のためにできることは何か。これからも考えていきたいですね。プラカードを持ってマーチに行こう!
次回は来週11月29日(金)。マーチに行きたいけどプラカードがない…という方へ。コチラから、無料でダウンロードできますよ!!自分の好きなデザインを選んでくださいね。
これを読んでくれたみなさん、もちろん一緒にマーチしてくれますよね?