わたしが生きたい社会ってどんなだろう?
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わたしたちが北欧で見たこと、感じたこと、そして、語りたいこと。
大学生たちが現地よりお届けします。

【Fridays For Future in Copenhagen レポート】ヨーロッパの若者たちが掲げる「気候正義」って何だろう

Climate Justiceって聞いたことありますか?
日本語では「気候正義」などと訳されている考えです。


地球温暖化や気候変動は様々な理由で起こっていると考えられていますが、化石燃料を大量に消費したり、他の様々な資源を使い尽くしてきたのが"先進国を中心とした今までの世代"である一方で、気候変動による異常気象や資源災害の被害を受けるのは、これまであまり資源を使ってこなかった"途上国の人々や将来の世代"になる。

インフラ等の発達した国では対応できる災害でも、資金や技術が十分にない地域であったり、農業に頼った生活をしている場合は気候変動によって大きな打撃を受けてしまいます。

こういった不公平さをひとつの人権問題とし、環境や生態的な観点からだけではなく、気候変動を倫理的・政治的な観点からも捉えようとする運動が今世界で起こっているのです。


そんな中3月15日金曜日、#FridaysForFuture という”Climate Justice”を訴える大規模なストライキが世界中で行われました。

なんと125ヶ国、2000か所以上で 160万人以上が参加したと報告されています。

コペンハーゲンでも、国会の周りで集会とデモ行進が行われ総勢1万人が参加したと言われています。
私も実際に参加してみて、エネルギーに満ち溢れたたくさんの”良い顔”を見ることができたのでその写真をシェアしたいなと思います📷




ついでに、#FridaysForFuture についても少し。

はじまりは昨年の8月、スウェーデンの15歳、グレタさんが気候変動へ対策が足りないことを抗議するため、学校を休んで国会の前で3週間の座り込み一人で始めたことからでした。

日本のメディアにはほとんど取り上げられていなかったようですが、世界のメディアやSNSを通じて彼女の活動は徐々に世界へと広まりました。

警察ともめたり、デモに対する苦情を受けたり、SNSでネガティブなコメントをもらったりすることもあり、決して簡単な道のりではなかったようです。







しかし、彼女の真っ当な主張や固い意志と行動に共感し、一緒にClimate Justiceを掲げる人が世界中に広まっていきました。
国会での座り込み以降、「毎週金曜日は学校を休んで抗議しよう」、という趣旨のFridaysForFutureが毎週行われはじめたり、国単位や世界で同日に行うデモが、これまでも行われてきました。

グレタさんは昨年の末に国連の会議の場(COP24)で演説も行いました。

ちなみに私がグレタさんを知ったのもその演説の動画(↓)を見たことがきっかけでした。



今回3月15日のグローバルストライキは、今までで一番大きな規模のムーブメントになりました。
その成果に驚きつつも、SNSでグレタさんは「まだ始まりに過ぎない」と、これからのさらなる活動の意思を示しています。頼もしいなあ。


コペンハーゲンのKLIMA STREJKE レポート



コペンハーゲンの国会の周りで行われたストライキには、平日の午前中から行われたにもかかわらず、小学生、中高生、大学生、社会人、年配の方、小さな子供を連れたお父さんやお母さんなど、広い世代の人たちが集まっていました。

途中強めの雨に見舞われたりしながらも、総勢1万人が参加したと言われています。
中でも学校を休んで参加している中高生が多く見られたのが印象的でした。






集会では、国会に向かって大きな声を出したり、政治に環境問題を取り入れるように訴えたりなどシリアスなものから、みんなで歌いながらジャンプしたり、ラップを替え歌したものを歌ったり、野外フェスのような雰囲気の時もありました。

多くの人を巻き込む時に、まずは楽しめるように工夫すること、きっと大事なんだろうなあ。


また、クリエイティブなデザインのプラカードや旗をたくさん見かけ、メッセージがすごく伝わってきました。

載せている写真は一部にすぎませんが、みなさんにも何か感じるものがあったらいいなと思っています。

デモになんて参加しなさそうな子が(超主観的ですが)、ちぎった段ボールに”f*ck the system”と殴り書きで書いて掲げているのとか、ギャップ萌えだなあって思ってました(笑)

小さな子たちが”stop wasting our future”と書いた旗を持っているのも胸にくるものがありました。



















私が個人的に最も印象に残った言葉は”F*ck eachother not the planet”でした。

段ボールに書いて掲げている姿も見たし、集会の全体の場でこのフレーズをみんなで叫ぶ場面もありました。

気候変動は、私たち現代の人間の生活のせいで引き起きている。
誰かのせいじゃなくて、自分たちのせいだ。

と、決してきれいな言葉では無いけど、むしろ大人が言う綺麗ごとよりもものすごく核心をついていると思ったし、他人のせいにしない責任感のようなものも強く感じました。

日本でも

そして、このムーブメントは、遠い外国の話ではありません。
125ヶ国の中には日本も含まれています。

まだあまり広く知られていない中で、「日本でもやろう!」と立ち上がった東京と京都の大学生を中心にデモへの参加を呼びかけ、昨日は各地で100人以上の参加者を集めデモ行進を行いました。

「今、行動を」温暖化対策の強化求めて一斉デモ 京都、東京 - 毎日新聞 地球温暖化対策に消極的な政府や大人に抗議の声を上げようと、若者による世界一斉デモが15日、初めて行われた。120カ国20mainichi.jp



外国に比べるとまだまだ少ないのも事実ですが、昨日をきっかけにこの運動を知った日本人もきっと多いはず。
世界のために、地球のために、という前に、自分や自分の子供やその子供が住む将来の世界を想像してみてほしいです。

このままのペースで資源を使ってCO2出してちゃダメだって、ずっと前から言われ続けているのに何も変わってない。

私たちの世代でどうにか変化を起こしましょう!

次の世界規模のストライキは5月24日の予定だそうです!
もちろんその日は開けておいてくれますよね?😉